リハビリテーション医学における運動学の臨床応用
リハビリテーション(以下, リハと略す)医学において運動・動作分析は機能評価の科学性を支える重要な手法の一つである. しかし, 従来の運動学的分析法で臨床的に利用されているものは少なく, 運動障害における機能障害と能力低下の関連の解明は, リハ医学における技術開発に関わる重要な課題である. ここではリハ医学における運動学の応用を概説し, 脳卒中片麻痺患者の歩行解析について紹介する. 機能障害と能力低下の運動学的解析 運動学には, 運動に関する人体の形態と機能の相互の関連を扱う形態と機能の運動学(structual and functional kinesiology), 運動と生理学や生化学と...
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Published in | リハビリテーション医学 Vol. 32; no. 7; pp. 438 - 446 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
社団法人 日本リハビリテーション医学会
1995
日本リハビリテーション医学会 |
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ISSN | 0034-351X 1880-778X |
DOI | 10.2490/jjrm1963.32.438 |
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Summary: | リハビリテーション(以下, リハと略す)医学において運動・動作分析は機能評価の科学性を支える重要な手法の一つである. しかし, 従来の運動学的分析法で臨床的に利用されているものは少なく, 運動障害における機能障害と能力低下の関連の解明は, リハ医学における技術開発に関わる重要な課題である. ここではリハ医学における運動学の応用を概説し, 脳卒中片麻痺患者の歩行解析について紹介する. 機能障害と能力低下の運動学的解析 運動学には, 運動に関する人体の形態と機能の相互の関連を扱う形態と機能の運動学(structual and functional kinesiology), 運動と生理学や生化学との関連を扱う訓練運動学(exercise kinesiology), 生体力学(biomechanics), 運動と成長・発達・加齢との関連を扱う(developmental kinesiology), 運動と自己像・美的表現・動機づけ・パーソナリティーとの関連を扱う(psychological kinesiology)がある(Rasch, 1978). |
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ISSN: | 0034-351X 1880-778X |
DOI: | 10.2490/jjrm1963.32.438 |