認知・行動的介入による高齢者の睡眠健康改善
本稿では, 高齢者の睡眠と健康, 高齢者の不眠の特徴について概説するとともに, 健康生活の必須条件である快適な睡眠確保に有効な生活指導法を科学的根拠, 地域保健現場での実践例を交えながら紹介する。高齢者に短時間の昼寝と夕方の軽運動による生活指導を4週間を実施した結果, 睡眠の改善, 夕方以降の居眠りの減少が認められ, 夕方以降の覚醒維持が重要であることが実証された。また, 認知・行動的介入により, 睡眠の改善に伴い, 精神健康や身体健康の改善が認められた。高齢者の睡眠健康改善のための認知・行動的介入技法は, 高齢者のQOLやADLの向上にも有効であることが示唆された。...
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Published in | 生理心理学と精神生理学 Vol. 25; no. 1; pp. 61 - 71 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本生理心理学会
2007
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0289-2405 2185-551X |
DOI | 10.5674/jjppp1983.25.61 |
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Summary: | 本稿では, 高齢者の睡眠と健康, 高齢者の不眠の特徴について概説するとともに, 健康生活の必須条件である快適な睡眠確保に有効な生活指導法を科学的根拠, 地域保健現場での実践例を交えながら紹介する。高齢者に短時間の昼寝と夕方の軽運動による生活指導を4週間を実施した結果, 睡眠の改善, 夕方以降の居眠りの減少が認められ, 夕方以降の覚醒維持が重要であることが実証された。また, 認知・行動的介入により, 睡眠の改善に伴い, 精神健康や身体健康の改善が認められた。高齢者の睡眠健康改善のための認知・行動的介入技法は, 高齢者のQOLやADLの向上にも有効であることが示唆された。 |
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ISSN: | 0289-2405 2185-551X |
DOI: | 10.5674/jjppp1983.25.61 |