市販鶏肉類におけるCampylobacter jejuni/coli, Salmonella ならびに糞便系大腸菌群の汚染状況の関係
「要約」市販鶏肉類におけるCampylobacter, SalmonellaならびにE.coliの汚染状況を調査したところ, Campylobacterの陽性率は全体で53.3%(56/105)であり, 汚染菌数レベルは10/g以上のものが多かった. Salmonellaの陽性率も全体で53.3%(56/105)であったが, 部位によって差異が認められた. Salmonellaの汚染菌数レベルは全体では0.1~<1/gのものが多かったが, 部位によって異なる傾向を示した. E.coliの陽性率は全体で96.2%(101/105)であり, 汚染菌数レベルは皮付き肉および肝に比べて砂肝で低い...
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Published in | 日本食品微生物学会雑誌 Vol. 27; no. 4; pp. 200 - 205 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本食品微生物学会
2010
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Summary: | 「要約」市販鶏肉類におけるCampylobacter, SalmonellaならびにE.coliの汚染状況を調査したところ, Campylobacterの陽性率は全体で53.3%(56/105)であり, 汚染菌数レベルは10/g以上のものが多かった. Salmonellaの陽性率も全体で53.3%(56/105)であったが, 部位によって差異が認められた. Salmonellaの汚染菌数レベルは全体では0.1~<1/gのものが多かったが, 部位によって異なる傾向を示した. E.coliの陽性率は全体で96.2%(101/105)であり, 汚染菌数レベルは皮付き肉および肝に比べて砂肝で低い傾向が見られた. campylobacterおよびsalmonellaの陽性率とE.coli汚染菌数レベルとの関係は, 部位によって異なる傾向を示し, 皮付き肉および肝ではE.coli汚染菌数レベルが10/g未満の場合, CampylobacterおよびSalmonellaの一方または両方の陽性率は4.3%にとどまり, 砂肝ではE.coli汚染菌数レベルが1/g未満の場合, それらの陽性率が5.7%にとどまることがわかった. 分離されたCampylobacterのうちC.jejuniと同定された菌株のPennerの血清型は多岐にわたり, ほぼ半数が型別不能株であった. Salmonellaは分離された菌株の半数以上がS.Infantisであった. |
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ISSN: | 1340-8267 1882-5982 |
DOI: | 10.5803/jsfm.27.200 |