安全かつ有効な脳動脈瘤頸部クリッピングのための技術と工夫
「はじめに」血管内治療による塞栓術が普及した現在においても, 頸部クリッピング術が脳動脈瘤治療における最良の方法の1つであることには変わりない20)21), しかし, 親動脈・分岐血管・動脈瘤の多様な形状と位置関係により, 単純なクリッピングでは対応できない状況に遭遇することもまれではない. われわれは, 1)clipping on wrapping(COW)法:Bemsheet片にて母動脈と動脈瘤を包みこみ, その上からclippingを行う方法, 2)tentative parallel clipping(TPC)法:1個のクリップを掛け, その末梢側に平行に2個目のクリップを掛けたのち,...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 35; no. 2; pp. 83 - 88 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2007
日本脳卒中の外科学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0914-5508 1880-4683 |
DOI | 10.2335/scs.35.83 |
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Summary: | 「はじめに」血管内治療による塞栓術が普及した現在においても, 頸部クリッピング術が脳動脈瘤治療における最良の方法の1つであることには変わりない20)21), しかし, 親動脈・分岐血管・動脈瘤の多様な形状と位置関係により, 単純なクリッピングでは対応できない状況に遭遇することもまれではない. われわれは, 1)clipping on wrapping(COW)法:Bemsheet片にて母動脈と動脈瘤を包みこみ, その上からclippingを行う方法, 2)tentative parallel clipping(TPC)法:1個のクリップを掛け, その末梢側に平行に2個目のクリップを掛けたのち, 最初のclipを除いて親動脈・分岐血管の血流を温存する方法, 3)combination clipping with fenestrated clips(CCFC):各種のfenestrated clipを用いて分岐血管, 母動脈を形成しつつclippingを行う方法, などを適宜組み合わせて, 安全かつ有効なクリッピングを目指している. これらの方法の有効性と安全性を検討した. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.35.83 |