インプラント埋入手術の新たな難易度分類についての予備的検討

「緒言」近年, 急速にインプラント治療が普及してきたが, 医療の安心・安全が問われる中で, 外科処置を伴うインプラント治療の質や安全性の担保が求められており, インプラント歯科学分野における卒前・卒後教育の充実を図ることは急務である. 長期間の良好な予後が報告される一方で, 治療の失敗や医療トラブルが問題となっている. 特に, インプラント治療には, 解剖学的, 歯科理工学的等の基礎歯科医学の知識また口腔外科学, 歯科補綴学, 歯周病学等の臨床歯科医学の知識と治療技術が最低限必須であり, さらに関連する全身医学の知識等の広範な知識も必要であるため, 複雑かつ広範で高度なレベルの教育が望まれる....

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Published in日本口腔インプラント学会誌 Vol. 29; no. 1; pp. 40 - 46
Main Authors 横山紗和子, 田中晋平, 樋口大輔, 佐藤大輔, 尾関雅彦, 馬場一美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔インプラント学会 2016
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Summary:「緒言」近年, 急速にインプラント治療が普及してきたが, 医療の安心・安全が問われる中で, 外科処置を伴うインプラント治療の質や安全性の担保が求められており, インプラント歯科学分野における卒前・卒後教育の充実を図ることは急務である. 長期間の良好な予後が報告される一方で, 治療の失敗や医療トラブルが問題となっている. 特に, インプラント治療には, 解剖学的, 歯科理工学的等の基礎歯科医学の知識また口腔外科学, 歯科補綴学, 歯周病学等の臨床歯科医学の知識と治療技術が最低限必須であり, さらに関連する全身医学の知識等の広範な知識も必要であるため, 複雑かつ広範で高度なレベルの教育が望まれる. 現在, 本邦におけるインプラント歯科学の卒前教育では, 一般に講義および模型実習を通して基礎的事項が教育されており, モデルコアカリキュラムなども整備されつつある. 一方, 卒後教育については, 標準化された教育・研修基準は未だ確立されておらず, 大学病院等の各教育研修機関にゆだねられているのが現状である.
ISSN:0914-6695
DOI:10.11237/jsoi.29.40