ラベンダーの吸入が脊髄神経運動ニューロンに与える影響

健常者を対象にどの程度のラベンダー精油吸入で脊髄神経運動ニューロンの興奮性を抑制できるのかについて検討した。方法は濃度0%, 1%, 10%のラベンダーを2分間吸入させF波測定を行った。さらにラベンダー精油が脊髄神経運動ニューロンと自律神経にどのような影響を与えるのかについて検討した。濃度10%のラベンダーを10分間吸入, F波と同時に平均心拍数と心拍変動を測定した。これらの結果, 濃度1%と10%のラベンダー, 2分間の吸入は脊髄神経運動ニューロンの興奮性に影響を与えなかったが, 濃度10%, 5分の吸入で有意な抑制効果が認められた。また, ラベンダーが脊髄神経運動ニューロンを抑制する機序に...

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Published in臨床神経生理学 Vol. 43; no. 4; pp. 111 - 120
Main Authors 岩月, 宏泰, 鈴木, 俊明, 由留木, 裕子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床神経生理学会 2015
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ISSN1345-7101
2188-031X
DOI10.11422/jscn.43.111

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Summary:健常者を対象にどの程度のラベンダー精油吸入で脊髄神経運動ニューロンの興奮性を抑制できるのかについて検討した。方法は濃度0%, 1%, 10%のラベンダーを2分間吸入させF波測定を行った。さらにラベンダー精油が脊髄神経運動ニューロンと自律神経にどのような影響を与えるのかについて検討した。濃度10%のラベンダーを10分間吸入, F波と同時に平均心拍数と心拍変動を測定した。これらの結果, 濃度1%と10%のラベンダー, 2分間の吸入は脊髄神経運動ニューロンの興奮性に影響を与えなかったが, 濃度10%, 5分の吸入で有意な抑制効果が認められた。また, ラベンダーが脊髄神経運動ニューロンを抑制する機序に関しては, 副交感神経が関与する可能性が示唆された。
ISSN:1345-7101
2188-031X
DOI:10.11422/jscn.43.111