内側単顆人工膝置換術における前額面脛骨大腿亜脱臼の術後変化

「はじめに」人工膝関節単顆置換術(unicompartmental knee arthroplasty, UKA)における edge loading はポリエチレンインサートの辺縁摩耗や脛骨インプラントの緩み・沈み込みの原因となることが指摘されている. 一方, 内反型変形性膝関節症(膝OA)においては, さまざまな程度の前額面脛骨大腿亜脱臼(coronal tibiofemoral subluxation, CTFS)が認められる. CTFSにおいては大腿骨内側顆部が脛骨平原上を内側亜脱臼するので, 術後残存するCTFSが大きい場合には大腿骨・脛骨コンポーネントの適合性不良による edge l...

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Published in日本関節病学会誌 Vol. 38; no. 2; pp. 107 - 113
Main Authors 赤木, 將男, 井上, 紳司, 中川, 晃一, 森, 成志, 朝田, 滋貴, 山岸, 孝太郎, 墳本, 一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本関節病学会 2019
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ISSN1883-2873
1884-9067
DOI10.11551/jsjd.38.107

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Summary:「はじめに」人工膝関節単顆置換術(unicompartmental knee arthroplasty, UKA)における edge loading はポリエチレンインサートの辺縁摩耗や脛骨インプラントの緩み・沈み込みの原因となることが指摘されている. 一方, 内反型変形性膝関節症(膝OA)においては, さまざまな程度の前額面脛骨大腿亜脱臼(coronal tibiofemoral subluxation, CTFS)が認められる. CTFSにおいては大腿骨内側顆部が脛骨平原上を内側亜脱臼するので, 術後残存するCTFSが大きい場合には大腿骨・脛骨コンポーネントの適合性不良による edge loading が生じることが容易に想定される. また, Siriwanarangsun らは立位正面X線写真上CTFSが認められる患者では外側区画非荷重部での軟骨変性が生じていることをMRIにより示しており, CTFSによる大腿骨外側顆顆間部と外側顆間隆起の impingement がUKA後の unknown pain の原因の一つになりうることが示唆される.
ISSN:1883-2873
1884-9067
DOI:10.11551/jsjd.38.107