食道癌と腸内細菌叢

近年,様々な癌種と腸内細菌との関連が報告されている.腸内と同様に,食道粘膜にも多くの細菌が存在し,多様な食道細菌叢を形成している.食道はその構造上,口腔内からの飲食物の通過や,胃からの胃酸逆流など様々な影響を受けており,それらは食道細菌叢の組成にも影響を与えていると考えられている.本説では,正常食道における食道細菌叢について,また,食道疾患(逆流性食道炎,バレット食道)や食道癌における食道細菌叢の組成やその変化について概説する....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in腸内細菌学雑誌 Vol. 34; no. 4; pp. 209 - 215
Main Authors 山村, 謙介, 宮本, 裕士, 馬場, 秀夫, 岩上, 志朗, 原田, 和人, 馬場, 祥史, 吉田, 直矢, 野元, 大地, 岩槻, 政晃, 長井, 洋平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 腸内細菌学会 2020
腸内細菌学会
Online AccessGet full text
ISSN1343-0882
1349-8363
DOI10.11209/jim.34.209

Cover

More Information
Summary:近年,様々な癌種と腸内細菌との関連が報告されている.腸内と同様に,食道粘膜にも多くの細菌が存在し,多様な食道細菌叢を形成している.食道はその構造上,口腔内からの飲食物の通過や,胃からの胃酸逆流など様々な影響を受けており,それらは食道細菌叢の組成にも影響を与えていると考えられている.本説では,正常食道における食道細菌叢について,また,食道疾患(逆流性食道炎,バレット食道)や食道癌における食道細菌叢の組成やその変化について概説する.
ISSN:1343-0882
1349-8363
DOI:10.11209/jim.34.209