高齢者糖尿病患者における訪問介護サービスの現状調査

高齢者糖尿病患者は増加の一途を辿っている。高齢者糖尿病患者を在宅で管理するためには訪問介護サービスは重要であり,また利用者も多い。そこで我々は糖尿病に関する研修会の参加者に対して高齢者糖尿病患者の訪問介護サービスの現状調査のためのアンケート調査を行ない,85名から回答を得た。その結果87%が糖尿病患者の介護を経験しており,低血糖や高血糖の急性合併症を経験したとの回答もあった。また多くの訪問介護者が服薬介助を経験しており,高齢者糖尿病治療に重要な役割を担っていることが確認できた。  一方,足の状態の観察不足,低血糖に対する対処方法の知識不足,服薬コンプライアンスについては訪問時間等の介護の都合で...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 58; no. 2; pp. 79 - 84
Main Authors 堀川, 俊二, 沖田, 富美, 櫻井, 真紀, 只佐, 宣子, 田畑, 貴康, 清上, 三枝子, 渡辺, 千加子, 落合, ひとみ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2009
日本農村医学会
Subjects
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ISSN0468-2513
1349-7421
DOI10.2185/jjrm.58.79

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Summary:高齢者糖尿病患者は増加の一途を辿っている。高齢者糖尿病患者を在宅で管理するためには訪問介護サービスは重要であり,また利用者も多い。そこで我々は糖尿病に関する研修会の参加者に対して高齢者糖尿病患者の訪問介護サービスの現状調査のためのアンケート調査を行ない,85名から回答を得た。その結果87%が糖尿病患者の介護を経験しており,低血糖や高血糖の急性合併症を経験したとの回答もあった。また多くの訪問介護者が服薬介助を経験しており,高齢者糖尿病治療に重要な役割を担っていることが確認できた。  一方,足の状態の観察不足,低血糖に対する対処方法の知識不足,服薬コンプライアンスについては訪問時間等の介護の都合で十分に遵守できないなどの問題点も抽出された。今後,高齢者糖尿病治療に関わる職種は地域の介護職員への研修と連携づくりが必要であると考える。
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.58.79