膝関節固定がラット前十字靱帯に及ぼす影響

〔目的〕関節固定後早期における前十字靱帯の最大強度とコラーゲン線維の形態学的変化について検討した。〔対象と方法〕対象はWistar 系ラットとした.ラットの左膝関節を屈曲位に固定し,右は無処置とした。固定期間の違いにより固定1週,固定2週,固定4週の3群に対象ラットを分けた。各固定期間終了後,大腿骨-前十字靱帯-脛骨の形態にして引張試験に供し,最大強度を計測した。また,走査電子顕微鏡を用いて,コラーゲン線維の配列状態を観察した。〔結果〕関節固定後1週目から前十字靭帯の最大強度が有意に低下しており,コラーゲン線維の配列状態にも変化が見られた。〔結語〕関節固定後1週目には靱帯の強度低下,コラーゲン...

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Published inヘルスプロモーション理学療法研究 Vol. 9; no. 3; pp. 133 - 137
Main Authors 田坂, 厚志, 相原, 一貴, 梛, 千磨, 石倉, 英樹, 佐藤, 勇太, 沖, 貞明, 林, 一宏, 小野, 武也, 梅井, 凡子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ヘルスプロモーション理学療法学会 15.10.2019
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ISSN2186-3741
2187-3305
DOI10.9759/hppt.9.133

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Summary:〔目的〕関節固定後早期における前十字靱帯の最大強度とコラーゲン線維の形態学的変化について検討した。〔対象と方法〕対象はWistar 系ラットとした.ラットの左膝関節を屈曲位に固定し,右は無処置とした。固定期間の違いにより固定1週,固定2週,固定4週の3群に対象ラットを分けた。各固定期間終了後,大腿骨-前十字靱帯-脛骨の形態にして引張試験に供し,最大強度を計測した。また,走査電子顕微鏡を用いて,コラーゲン線維の配列状態を観察した。〔結果〕関節固定後1週目から前十字靭帯の最大強度が有意に低下しており,コラーゲン線維の配列状態にも変化が見られた。〔結語〕関節固定後1週目には靱帯の強度低下,コラーゲン線維の配列変化が始まっており,両者に関連があることが示唆された。
ISSN:2186-3741
2187-3305
DOI:10.9759/hppt.9.133