Virtual Reality技術を活用した外科系臨床実習

「はじめに」 外科系臨床実習では, 個々の症例における検査結果から(1)手術適応を判断し, (2)手術の目的を考え, (3)手術の実際, (4)術前術後管理などについて理論的な思考力と的確な観察力を学ぶ. これらはベッドサイド, 手術室で行われる基本手技を見学・実施する診療参加型で行われる. 一方で, 外科学で最も大切なことはチームワークであり, 手術以外でもチームが協力しなければ成り立たない. 医学生は組み込まれた診療チームに馴染みながら果たす役割が少しずつ増えていくが, このプロセスの中で, メディカルスタッフと協力し, 患者さんに接することを学習する. VR (Virtual Reali...

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Published in日本医科大学医学会雑誌 Vol. 18; no. 1; pp. 98 - 104
Main Authors 進士, 誠一, 横堀, 將司, 清水, 哲也, 神田, 知洋, 林, 光希, 安康, 勝喜, 吉田, 寛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医科大学医学会 20.02.2022
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Summary:「はじめに」 外科系臨床実習では, 個々の症例における検査結果から(1)手術適応を判断し, (2)手術の目的を考え, (3)手術の実際, (4)術前術後管理などについて理論的な思考力と的確な観察力を学ぶ. これらはベッドサイド, 手術室で行われる基本手技を見学・実施する診療参加型で行われる. 一方で, 外科学で最も大切なことはチームワークであり, 手術以外でもチームが協力しなければ成り立たない. 医学生は組み込まれた診療チームに馴染みながら果たす役割が少しずつ増えていくが, このプロセスの中で, メディカルスタッフと協力し, 患者さんに接することを学習する. VR (Virtual Reality=仮想現実)は, ゴーグル型のヘッドマウントディスプレイとヘッドホンを装着し, 顔の向きや身体の動きにあわせて360度動画を視聴することができるため, 限りなく現実に近い, よりリアルな体験をすることが可能な技術である.
ISSN:1349-8975
1880-2877
DOI:10.1272/manms.18.98