「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」第8条「たばこの煙にさらされることからの保護」について

「1. はじめに」能動喫煙による年間の超過死亡数は世界全体で600万人, 受動喫煙により60万人が死亡していると推定されている. わが国では, 能動喫煙による超過死亡が128,900人, さらに, 受動喫煙に起因する非喫煙者の死亡が6,800人と推定されており, 包括的な喫煙対策を推進して国民の健康を守ることは喫緊の課題である. 「2. 「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」」世界保健機関(WHO)は喫煙と受動喫煙による健康障害を防止するために, 2005年2月25日, たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(Framework Convention on Tobacco Contro...

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Published in日本衛生学雑誌 Vol. 70; no. 1; pp. 3 - 14
Main Authors 太田, 雅規, 姜, 英, 大和, 浩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本衛生学会 01.01.2015
日本衛生学会
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ISSN0021-5082
1882-6482
DOI10.1265/jjh.70.3

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Summary:「1. はじめに」能動喫煙による年間の超過死亡数は世界全体で600万人, 受動喫煙により60万人が死亡していると推定されている. わが国では, 能動喫煙による超過死亡が128,900人, さらに, 受動喫煙に起因する非喫煙者の死亡が6,800人と推定されており, 包括的な喫煙対策を推進して国民の健康を守ることは喫緊の課題である. 「2. 「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」」世界保健機関(WHO)は喫煙と受動喫煙による健康障害を防止するために, 2005年2月25日, たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(Framework Convention on Tobacco Control:FCTC)を発効させ, 2014年までに180の国と地域が参加している. 2004年に批准したわが国も締約国会議の一員として表1に示す条項を履行する国際的な義務を負っている. なお, 2014年までに6回の締約国会議(Conference of Parties:COP)が開催され, 各条項を履行するためのガイドラインが作られてきた.
ISSN:0021-5082
1882-6482
DOI:10.1265/jjh.70.3