内側型変形性膝関節症患者に対する膝内反軽減シューズの患者立脚型QOLに関する効果

「要旨」:本研究は, 考案した膝内反軽減シューズを1ヶ月間履いて歩くことによって, 変形性膝関節症患者の患者立脚型QOLである日本版膝関節症機能評価尺度(JKOM)が改善するか否かを検証した. 対象は, 変形性膝関節症患者20名(すべて女性:平均年齢63.8±7.1歳)とした. 介入の効果検証にはベースライン期(A)とそれに続く介入期間(B)を設定して, その測定値を比較するABデザインを採用した. 一般の運動シューズを履いて生活してもらった1ヶ月間の統制期間に比べて, 膝内反軽減シューズを1ヶ月間履いて生活してもらうと, 介入後にはVisual analog scaleで評価した疼痛の程度,...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inヘルスプロモーション理学療法研究 Vol. 8; no. 2; pp. 71 - 75
Main Authors 安彦鉄平, 村田伸, 甲斐義浩, 中野英樹, 松尾大, 川口道生, 松本武士, 吉浦勇次, 角典洋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ヘルスプロモーション理学療法学会 31.07.2018
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:「要旨」:本研究は, 考案した膝内反軽減シューズを1ヶ月間履いて歩くことによって, 変形性膝関節症患者の患者立脚型QOLである日本版膝関節症機能評価尺度(JKOM)が改善するか否かを検証した. 対象は, 変形性膝関節症患者20名(すべて女性:平均年齢63.8±7.1歳)とした. 介入の効果検証にはベースライン期(A)とそれに続く介入期間(B)を設定して, その測定値を比較するABデザインを採用した. 一般の運動シューズを履いて生活してもらった1ヶ月間の統制期間に比べて, 膝内反軽減シューズを1ヶ月間履いて生活してもらうと, 介入後にはVisual analog scaleで評価した疼痛の程度, JKOMの合計点, 下位項目の「痛みとこわばり」が有意に改善した. 今回の結果から, 膝内反軽減シューズは, 変形性膝関節症患者の膝痛軽減および患者立脚型QOLの改善に効果的であることが示唆された.
ISSN:2186-3741
DOI:10.9759/hppt.8.71