体幹の神経ブロック:硬膜外鎮痛法の質を求めて

硬膜外鎮痛法は,さまざまな胸腹部外科手術の周術期疼痛管理において最も一般的に使用されてきた.しかし,外科手術の低侵襲化や予防的抗凝固療法の普及により,いくつかの超音波ガイド下末梢神経ブロックが開発され硬膜外ブロックに代わって選択されるようになってきた.各ブロック法の手技が比較的簡単であることから人気を博しているが,得られる鎮痛効果の範囲が限局的であることや効果持続時間が短いなどの問題がある.正しいブロック法の選択が必要であるとともに持続注入法の確立が望まれる.本稿では,胸腹壁の解剖,各神経ブロックのテクニック,利点および問題点について述べた....

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Bibliographic Details
Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 34; no. 5; pp. 761 - 768
Main Authors 佐倉, 伸一, 青山, 由紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2014
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.34.761

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Summary:硬膜外鎮痛法は,さまざまな胸腹部外科手術の周術期疼痛管理において最も一般的に使用されてきた.しかし,外科手術の低侵襲化や予防的抗凝固療法の普及により,いくつかの超音波ガイド下末梢神経ブロックが開発され硬膜外ブロックに代わって選択されるようになってきた.各ブロック法の手技が比較的簡単であることから人気を博しているが,得られる鎮痛効果の範囲が限局的であることや効果持続時間が短いなどの問題がある.正しいブロック法の選択が必要であるとともに持続注入法の確立が望まれる.本稿では,胸腹壁の解剖,各神経ブロックのテクニック,利点および問題点について述べた.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.34.761