B-14 限局性前立腺癌に対する高密度焦点式超音波治療(HIFU)の検討(第13回杏林医学会総会)

目的 限局性前立腺癌に対する高密度焦点式超音波治療(HIFU)についてその治療成績と患者QOLについて検討する. 対象 対象はstageT1~T2と判断された限局性前立腺癌症例13例(ネオアジュバント療法施行症例4例, 非施行例9例). 平均年齢74.1歳(63~82歳), 平均診断時PSA13.1ng/ml(4.1~28.0ng/ml), 平均前立腺体積26.7ml(21~38ml), 臨床病期はT1cが10例, T2aが3例であった. 方法 脊椎麻酔下に開脚仰臥位とし, 経直腸プローブ(Sonablate 500)を挿入し, ネラトンカテーテルを尿道に挿入. エコー画面上で尿道を確認し,...

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Published inJOURNAL OF THE KYORIN MEDICAL SOCIETY Vol. 36; no. 1; p. 93
Main Authors 桶川, 隆嗣, 井手, 久満, 小田金, 哲広, 東原, 英二, 金城, 真実, 奴田原, 紀久雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 杏林医学会 2005
The Kyorin Medical Society
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ISSN0368-5829
1349-886X
DOI10.11434/kyorinmed.36.93_1

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Summary:目的 限局性前立腺癌に対する高密度焦点式超音波治療(HIFU)についてその治療成績と患者QOLについて検討する. 対象 対象はstageT1~T2と判断された限局性前立腺癌症例13例(ネオアジュバント療法施行症例4例, 非施行例9例). 平均年齢74.1歳(63~82歳), 平均診断時PSA13.1ng/ml(4.1~28.0ng/ml), 平均前立腺体積26.7ml(21~38ml), 臨床病期はT1cが10例, T2aが3例であった. 方法 脊椎麻酔下に開脚仰臥位とし, 経直腸プローブ(Sonablate 500)を挿入し, ネラトンカテーテルを尿道に挿入. エコー画面上で尿道を確認し, 尿道を含めないように照射範囲を選択する. その際, 尿道前面に対しても残存部位が無いように追加照射をする. 術後バルーンカテーテルは原則として3週間留置した. 結果 手術時間は平均3時間04分(1時間13分~5時間5分). ネオアジュバント療法非施行例では術後に全例PSAの低下がみられ, ネオアジュバント療法施行例においては精巣上体炎合併例を除いてPSAは低下あるいは横ばいとなった. 術後合併症は尿道狭窄1例, 精巣上体炎1例であった. 尿道狭窄例については, 内尿道切開術を施行した. 原則として術後6ヶ月目に再生検を行っている. 現在までに6例に対して生検を行った. Cancer positiveが2例, 他はNo cancerであった. 他施設の成績でも80%前後のNegative cancer rateが得られており, 限局性前立腺癌に対する低侵襲な治療法として有用であると考えられる.
ISSN:0368-5829
1349-886X
DOI:10.11434/kyorinmed.36.93_1