難治性てんかんにおける脳外科手術前後のWAIS-R

難治性てんかん22名の脳外科手術前後のWAIS-R (Wechsler Adult Intelligence Scale-Revised) 値を報告した。脳外科手術によってIQは変化しないという今までの定説を覆して, 全例でIQ値は微妙に変化していた。そのうち, 著しくIQ値が上昇した者が4名 (18.2%), 逆に著しくIQ値が低下した者が2名 (9.1%) いた。脳の実質を一部切除するという患者の一生を左右する手術にあたり, 高次脳機能の変化を把握するために, WAIS-Rのデータを蓄積していく必要性が指摘された。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inThe Japanese Journal of Mental Health Vol. 10; no. 2; pp. 58 - 68
Main Authors 津川, 律子, 真柳, 佳昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本精神衛生学会 1995
THE JAPANESE ASSOCIATION FOR MENTAL HEALTH
Online AccessGet full text
ISSN0912-6945
2186-0246
DOI10.11383/kokoronokenkou1986.10.2_58

Cover

More Information
Summary:難治性てんかん22名の脳外科手術前後のWAIS-R (Wechsler Adult Intelligence Scale-Revised) 値を報告した。脳外科手術によってIQは変化しないという今までの定説を覆して, 全例でIQ値は微妙に変化していた。そのうち, 著しくIQ値が上昇した者が4名 (18.2%), 逆に著しくIQ値が低下した者が2名 (9.1%) いた。脳の実質を一部切除するという患者の一生を左右する手術にあたり, 高次脳機能の変化を把握するために, WAIS-Rのデータを蓄積していく必要性が指摘された。
ISSN:0912-6945
2186-0246
DOI:10.11383/kokoronokenkou1986.10.2_58