14.超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA)の有用性の検討(第33回 日本呼吸器内視鏡学会九州支部会)

【背景】当科では2009年1月より肺門・縦隔リンパ節に対してUC260FWを用いたEBUS-TBNA検査を行っている. 【目的】2010年5月までの間に本検査を施行した23例(26病変)の有用性の検討. 【結果】対象病変のサイズは中央値で18.85mm(10~45.5)で, 検査の目的としては, 肺癌やサルコイドーシス(サ症)などの病因診断目的16例, 肺癌のリンパ節転移診断目的が7例であった. 組織検体は21例(24病変)で得られ, 診断は18例(78.3%)で得られた. 病因診断目的では11例(悪性腫瘍7, サ症1, 塵肺結節2. 反応性リンパ節腫脹1)で, リンパ節転移診断目的では7例(...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in気管支学 Vol. 32; no. 6; p. 550
Main Authors 伊藤, 博之, 石田, 正之, 田中, 健之, 古本, 朗嗣, 土橋, 佳子, 森本, 浩之輔, 有吉, 紅也, 泉田, 真生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2010
日本呼吸器内視鏡学会
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:【背景】当科では2009年1月より肺門・縦隔リンパ節に対してUC260FWを用いたEBUS-TBNA検査を行っている. 【目的】2010年5月までの間に本検査を施行した23例(26病変)の有用性の検討. 【結果】対象病変のサイズは中央値で18.85mm(10~45.5)で, 検査の目的としては, 肺癌やサルコイドーシス(サ症)などの病因診断目的16例, 肺癌のリンパ節転移診断目的が7例であった. 組織検体は21例(24病変)で得られ, 診断は18例(78.3%)で得られた. 病因診断目的では11例(悪性腫瘍7, サ症1, 塵肺結節2. 反応性リンパ節腫脹1)で, リンパ節転移診断目的では7例(転移あり5例, なし2例)で診断が得られた. 穿刺針は22G針を15例で, 21G針を8例で使用し, 22Gで1例, 21Gで4例診断が得られない例があった. 検査に伴う合併症としては, 穿刺部に少量の出血が認められる例が数例認められる以外に有意なものはなく, 安全に検査が施行できた. 【結語】EBUS-TBNAは悪性腫瘍のリンパ節転移診断やリンパ節腫脹を伴う, 肺野へのアプローチが困難な胸腔内病変の診断に対して安全で有用な検査手技と考えられた.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.32.6_550_1