5.右傍気管嚢胞の1例(第39回 日本呼吸器内視鏡学会中部支部会)

症例は64歳, 女性. 約半年続く咳嗽, 喀痰を主訴に当科受診. 胸部X線写真では左下肺に線状影を認めた. さらに精査目的で胸部CTを撮影したところ, 同部には多発粒状病変, 気管支壁の肥厚などを認め, 炎症性変化が疑われた. 加えて, 気管右側に25×18mm大の気腔を認めた. 同部はマルチスライスCT撮影にても同様であり, 比較的大きな右傍気管嚢胞と診断した. 気管支鏡検査を行ったが, 嚢胞部との交通は内視鏡的には確認できなかった. 右傍気管嚢胞はその局在が特徴的であり, 胸郭入口部レベルで認められることが多い嚢胞性病変で比較的稀と言われている. 文献的考察を加え報告する....

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 32; no. 5; p. 477
Main Authors 馬嶋, 俊, 武田, 直也, 岩田, 勝, 岡田, 木綿, 鈴木, 嘉洋, 島津, 哲子, 宮沢, 亜矢子, 吉田, 憲生, 加藤, 聡之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2010
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.32.5_477_5

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Summary:症例は64歳, 女性. 約半年続く咳嗽, 喀痰を主訴に当科受診. 胸部X線写真では左下肺に線状影を認めた. さらに精査目的で胸部CTを撮影したところ, 同部には多発粒状病変, 気管支壁の肥厚などを認め, 炎症性変化が疑われた. 加えて, 気管右側に25×18mm大の気腔を認めた. 同部はマルチスライスCT撮影にても同様であり, 比較的大きな右傍気管嚢胞と診断した. 気管支鏡検査を行ったが, 嚢胞部との交通は内視鏡的には確認できなかった. 右傍気管嚢胞はその局在が特徴的であり, 胸郭入口部レベルで認められることが多い嚢胞性病変で比較的稀と言われている. 文献的考察を加え報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.32.5_477_5