1.骨髄異形成症候群に合併した再発性多発軟骨炎の1例(第127回日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は50歳台の男性. 喘息として近医に通院していたが2008年2月頃より呼吸困難と全身倦怠感を認めるようになる. WBC 28100/μlと高値であったことから精査を受け骨髄異形成症候群/骨髄増殖性疾患分類不能型と診断された. 同年6月頃より呼吸困難, 喘鳴の増強があり気管支鏡検査により左主気管支の狭窄を認めた. 狭窄は進行性であり9月に右主気管支, 10月には中間幹, 気管下部にまで病変部は広がっており精査. 加療目的で当院に入院となる. 気管支鏡で気道軟骨の組織検体を得ることはできなかったがEBUS等検査より病変に限定した特徴的な気道軟骨の腫脹, 肥厚を認めたため再発性多発軟骨炎と診断し...
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Published in | 気管支学 Vol. 31; no. 2; p. 112 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2009
日本呼吸器内視鏡学会 |
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Summary: | 症例は50歳台の男性. 喘息として近医に通院していたが2008年2月頃より呼吸困難と全身倦怠感を認めるようになる. WBC 28100/μlと高値であったことから精査を受け骨髄異形成症候群/骨髄増殖性疾患分類不能型と診断された. 同年6月頃より呼吸困難, 喘鳴の増強があり気管支鏡検査により左主気管支の狭窄を認めた. 狭窄は進行性であり9月に右主気管支, 10月には中間幹, 気管下部にまで病変部は広がっており精査. 加療目的で当院に入院となる. 気管支鏡で気道軟骨の組織検体を得ることはできなかったがEBUS等検査より病変に限定した特徴的な気道軟骨の腫脹, 肥厚を認めたため再発性多発軟骨炎と診断した. 気管下部, 左右主気管支, 中間幹に計4本のuncovered Ultraflex Stentを留置し呼吸器症状の著明な改善を得た. 時に骨髄異形性症候群には再発性多発軟骨炎が合併することがあり本症例に多少の考察を加え報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.31.2_112_1 |