S-5.胸腔鏡下手術による縦隔疾患・胸膜疾患・難治性気胸の診断と治療(第13回日本呼吸器内視鏡学会中国四国支部会)

• Published in: The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 27; no. 4; p. 335
• Main Authors: 濱田, 昇, 合田, 吉徳, 辻, 和宏, 池田, 宏国, 清水, 信義, 安藤, 陽夫, 須崎, 規之, 斉藤, 誠
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2005; 日本呼吸器内視鏡学会; The Japan Society for Respiratory Endoscopy
• ISSN: 0287-2137; 2186-0149
• DOI: 10.18907/jjsre.27.4_335_5

縦隔腫瘤や縦隔腫大リンパ節の生検と胸膜疾患, 胸水貯留性疾患に対する胸膜, 腫瘤生検は, 開胸ではなくすべて胸腔鏡下手術で行われるようになった. 良性縦隔腫瘍(神経原性腫瘍, 胸腺嚢腫, 奇形腫, 心膜嚢腫, 気管支嚢腫, 消化管嚢腫, リンパ管嚢腫等)と術前診断したものに対しては, ほとんどすべてに胸腔鏡下手術が適応されるようになった. MGに対する拡大胸腺摘出術も胸腔鏡下手術で施行可能となった. 悪性縦隔腫瘍の胸腺腫に対する胸腔鏡下手術は, 小さな被包化された胸腺腫が適応として考えられるが, 現状では積極的に適応を拡大する傾向にはない. 難治性気胸に対する硬膜外麻酔下の胸腔鏡下手術は, 安全に手術可能で, 手術成績も良好である. 術後乳び胸に対するリンパ管結紮や多汗症に対する胸部交感神経切除は, 胸腔鏡下手術のよい適応である.