8. 8年前に誤嚥した気管支内異物の1例(第79回 日本呼吸器内視鏡学会近畿支部会,支部会(記録))

症例は56歳女性. 2006年2月の健診時, 胸部異常影を指摘され, 精査のCTにて, 右主気管支より気管内腔に突出する板状の物体(約4cm×0.5cm)と右上葉の浸潤影を認めた. 8年前飲酒時におつまみの昆布を食べた時, ひどくむせたことがあり, その後, 咳, 痰, 喘鳴出現し, 一時喘息として治療を受けていた. 気管支鏡下で. 右主気管支より気管分岐を越えて突出する異物を認め, バスケット鉗子にて除去した. 異物はやはり昆布であり, 肉眼的にほぼ変わらぬ形状を保っていた. 除去部には肉芽組織の増生を認めた. 気管支鏡検査再検にて, 除去部の肉芽組織が著名に縮小し, 胸部CTでも右上葉の浸...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in気管支学 Vol. 28; no. 5; p. 395
Main Authors 平井, 真喜子, 孫野, 直起, 桝屋, 大輝, 吉松, 昭和, 鈴木, 雄二郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2006
日本呼吸器内視鏡学会
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:症例は56歳女性. 2006年2月の健診時, 胸部異常影を指摘され, 精査のCTにて, 右主気管支より気管内腔に突出する板状の物体(約4cm×0.5cm)と右上葉の浸潤影を認めた. 8年前飲酒時におつまみの昆布を食べた時, ひどくむせたことがあり, その後, 咳, 痰, 喘鳴出現し, 一時喘息として治療を受けていた. 気管支鏡下で. 右主気管支より気管分岐を越えて突出する異物を認め, バスケット鉗子にて除去した. 異物はやはり昆布であり, 肉眼的にほぼ変わらぬ形状を保っていた. 除去部には肉芽組織の増生を認めた. 気管支鏡検査再検にて, 除去部の肉芽組織が著名に縮小し, 胸部CTでも右上葉の浸潤影が軽快していることを確認した.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.28.5_395_2