ニホンジカ低密度実現・維持に向けた課題:捕獲とモニタリングを中心に

ニホンジカ(Cervus nippon)個体数管理のための捕獲(技術開発)が各地で進められている. 大きな成果も報告されつつあるが, 目標密度に対する達成率や捕獲の効果については充分な評価に至っていない. 一方, 目標密度が達成された後には, 捕獲効率の低下した低密度状態をいかに維持できるか, あるいは分布周縁部で拡大を阻止できるか, さらには時限のある試験的取組から継続性を担保しつつ地元主体の取組へつないでいけるか, といった課題が想定される. これら諸課題への対策を具体化するため, 個体数管理(密度低減)の実践例から, 捕獲とモニタリングを中心に, ニホンジカ低密度実現・維持に向けた課題を...

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Published inHonyurui Kagaku (Mammalian Science) Vol. 55; no. 1; pp. 73 - 74
Main Authors 高橋, 裕史, 松浦, 友紀子, 伊吾田, 宏正
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本哺乳類学会 2015
The Mammal Society of Japan
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Summary:ニホンジカ(Cervus nippon)個体数管理のための捕獲(技術開発)が各地で進められている. 大きな成果も報告されつつあるが, 目標密度に対する達成率や捕獲の効果については充分な評価に至っていない. 一方, 目標密度が達成された後には, 捕獲効率の低下した低密度状態をいかに維持できるか, あるいは分布周縁部で拡大を阻止できるか, さらには時限のある試験的取組から継続性を担保しつつ地元主体の取組へつないでいけるか, といった課題が想定される. これら諸課題への対策を具体化するため, 個体数管理(密度低減)の実践例から, 捕獲とモニタリングを中心に, ニホンジカ低密度実現・維持に向けた課題を抽出・共有・議論することとした.
ISSN:0385-437X
1881-526X
DOI:10.11238/mammalianscience.55.73