15.挿管/気切後気管狭窄に対してDumon stentの挿入を行った4例の検討(第29回 日本呼吸器内視鏡学会九州支部総会)

【背景】近年, 種々の気道ステントが良性および悪性気道狭窄患者に対し, 症状改善, 内腔保持のため広く用いられるようになってきた. 【目的】今回我々は, 4例の挿管および気切後気管狭窄に対しDumon stentの挿入を経験したので, 手技, 現状に関して報告する. 【症例】男性1例, 女性3例. 年齢は19/26/48/69歳てんかん発作/睡眠薬大量服薬/多発性筋炎/COPD増悪により挿管または気管切開され呼吸管理が行われた. 1例が気管切開後, 3例が挿管後の気管狭窄であった. 抜管後1週間~1ヶ月後に呼吸障害が発現しているが診断には2週間~8ヶ月を要していた. 4例ともDumon ste...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 28; no. 7; p. 535
Main Authors 照屋, 孝夫, 河崎, 英範, 川畑, 勉, 国吉, 真行, 我部, 敦, 石川, 清司, 与那嶺, 尚男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2006
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.28.7_535_2

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Summary:【背景】近年, 種々の気道ステントが良性および悪性気道狭窄患者に対し, 症状改善, 内腔保持のため広く用いられるようになってきた. 【目的】今回我々は, 4例の挿管および気切後気管狭窄に対しDumon stentの挿入を経験したので, 手技, 現状に関して報告する. 【症例】男性1例, 女性3例. 年齢は19/26/48/69歳てんかん発作/睡眠薬大量服薬/多発性筋炎/COPD増悪により挿管または気管切開され呼吸管理が行われた. 1例が気管切開後, 3例が挿管後の気管狭窄であった. 抜管後1週間~1ヶ月後に呼吸障害が発現しているが診断には2週間~8ヶ月を要していた. 4例ともDumon stentの挿入までの期間(2週間~5週間)経鼻挿管による気道確保およびブジー効果で狭窄部の開大をはかった. 全麻下での手技(硬性気管支鏡を使用)であるがLaryngeal maskでの呼吸管理によって声帯~気管の視野が確保でき有用であった. Dumon stent挿入直後の内腔のたわみに対し食道ブジー用Baloonによる拡張術が有効であった. 【結語】挿管および気切後気管狭窄に対しDumon stentは有効な手段の一つである. 挿管および気切の既往があり喘鳴等の呼吸障害を認めた時には気管狭窄の可能性があることを認識しておきたい. 挿管時の手技, カブ圧等に関して今一度見直してみる必要がある.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.28.7_535_2