18.持続する血痰から心タンポナーデおよび心嚢気腫をきたした肺癌の1例(第134回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
40歳代の男性. 2008年6月右下葉原発肺腺癌cT2N2M0 Stage IIIAに対して, 化学放射線治療を行いPRの効果が得られた. 2008年9月より血痰あり, 徐々に増加した. 2009年3月PET-CTで局所再発が確認された. 気管支鏡で右中葉末梢肺からの出血を確認した. 気管支塞栓術後に, 化学療法を再開するが, 血痰は持続した. 2009年7月呼吸困難となり入院. 心嚢液貯留あり, ドレナージした. ドレナージ後, 血痰は減少した. 心嚢腔へ抗癌剤の局所注入を繰り返すが, 心嚢水はコントロールできず, 10月胸部CTで, 心嚢気腫が確認された. 心嚢ドレーンから色素注入し気道と...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 32; no. 6; p. 561 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2010
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.32.6_561_3 |
Cover
Summary: | 40歳代の男性. 2008年6月右下葉原発肺腺癌cT2N2M0 Stage IIIAに対して, 化学放射線治療を行いPRの効果が得られた. 2008年9月より血痰あり, 徐々に増加した. 2009年3月PET-CTで局所再発が確認された. 気管支鏡で右中葉末梢肺からの出血を確認した. 気管支塞栓術後に, 化学療法を再開するが, 血痰は持続した. 2009年7月呼吸困難となり入院. 心嚢液貯留あり, ドレナージした. ドレナージ後, 血痰は減少した. 心嚢腔へ抗癌剤の局所注入を繰り返すが, 心嚢水はコントロールできず, 10月胸部CTで, 心嚢気腫が確認された. 心嚢ドレーンから色素注入し気道との交通が確認された. 心嚢気腫は稀な状態であるが, 本症例では腫瘍の直接浸潤から心嚢気管支瘻を形成したと考えられた. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.32.6_561_3 |