化学療法あるいは放射線療法後に粘膜架橋を形成した原発性肺癌の 3 例

原発性肺癌の治療後に気管支mucosal bridgeを形成した3症例を経験した。組織型は扁平上皮癌が2例, 小細胞癌が1例で, すべて区域枝までに発生し, 生検の結果腫瘍細胞の残存が1例にのみみられた。mucosal bridgeは炎症性消化管疾患では治癒過程の表現とされているが, 呼吸器疾患における報告例は少く, 臨床的意義も不明確である。しかし, 気道を閉塞する炎症, あるいは腫瘍性疾患では, 治療後の頻回の気管支鏡検査が可能であれば, より高頻度に発見される可能性が高いと考えられる。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in気管支学 Vol. 20; no. 7; pp. 614 - 618
Main Authors 宮城, 聖子, 山口, 美樹, 小坂, 尚子, 陳, 俊雄, 矢野, 孝子, 児浦, 利哉, 阿部, 義明, 阿久澤, 浩司, 門田, 篤, 高橋, 典明, 谷川, 恵, 古屋, 佳昭, 升谷, 雅行, 堀江, 孝至
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 1998
日本気管支学会
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:原発性肺癌の治療後に気管支mucosal bridgeを形成した3症例を経験した。組織型は扁平上皮癌が2例, 小細胞癌が1例で, すべて区域枝までに発生し, 生検の結果腫瘍細胞の残存が1例にのみみられた。mucosal bridgeは炎症性消化管疾患では治癒過程の表現とされているが, 呼吸器疾患における報告例は少く, 臨床的意義も不明確である。しかし, 気道を閉塞する炎症, あるいは腫瘍性疾患では, 治療後の頻回の気管支鏡検査が可能であれば, より高頻度に発見される可能性が高いと考えられる。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.20.7_614