27. 胸腔鏡下に切除した縦隔内副甲状腺嚢腫の1症例(第139回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は43歳, 男性. 人間ドックで胸部異常陰影を指摘された. 胸部CTでは, 縦隔上部の傍気管領域に, 甲状腺右葉に接して60×10×40 mm大の境界明瞭な嚢胞状の腫瘤を認め, 当院呼吸器内科へ紹介された. 診断のためEBUS-TBNAを施行し, 内部は無構造で辺縁整なlow echoic areaを認めた. 穿刺液は淡黄色で漿液性の液体で, 細胞診ではclass IIであり, 腫瘍マーカー(CEA, AFP, CA19-9)の上昇は認めず, 確定診断目的で当科紹介となった. 腫瘤は胸部MRIでも明らかな造影効果などは認めなかったが, 気管の偏位や右総頸動脈の圧排所見があり, 診断を兼ねた...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 34; no. 2; pp. 198 - 199 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2012
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.34.2_198_6 |
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Summary: | 症例は43歳, 男性. 人間ドックで胸部異常陰影を指摘された. 胸部CTでは, 縦隔上部の傍気管領域に, 甲状腺右葉に接して60×10×40 mm大の境界明瞭な嚢胞状の腫瘤を認め, 当院呼吸器内科へ紹介された. 診断のためEBUS-TBNAを施行し, 内部は無構造で辺縁整なlow echoic areaを認めた. 穿刺液は淡黄色で漿液性の液体で, 細胞診ではclass IIであり, 腫瘍マーカー(CEA, AFP, CA19-9)の上昇は認めず, 確定診断目的で当科紹介となった. 腫瘤は胸部MRIでも明らかな造影効果などは認めなかったが, 気管の偏位や右総頸動脈の圧排所見があり, 診断を兼ねた手術を行う方針となった. 手術は左側臥位で胸腔鏡下に行った. 嚢胞が大きく, 手術操作に難渋したが, 胸腔内操作のみで摘出が可能であった. 術後経過は良好で, 合併症などは認めず, 術後4日目に退院となった. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.34.2_198_6 |