24.末梢側に腫瘤状のリポイド肺炎を呈した中枢型扁平上皮癌の1例(第19回 日本呼吸器内視鏡学会中国四国支部会)
症例は70歳男性. 湿性咳嗽を主訴に近医受診. 胸部X線写真, 胸部CTで, 左上葉S 3内側に直径約3cmの腫瘤影を認め, 精査目的に当院紹介となった. 左上葉S 3原発の肺癌を疑い, 気管支鏡検査を施行したところ, 左B 3は入口部より狭窄しており, AFI(Auto Fluorescence Imaging)(OLYMPUS社製)でマゼンダ色を呈していた. 狭窄部位に生検鉗子は挿入できず, 細胞診ブラシをB 3へ挿入し, B 3末梢から入口部にかけて検体採取を行った. 細胞診で扁平上皮癌と考えられる癌細胞が検出され, cT2aN1M0 Stage IIAと診断し, 左上葉切除術を行った....
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Published in | 気管支学 Vol. 33; no. 3; p. 200 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2011
日本呼吸器内視鏡学会 |
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Summary: | 症例は70歳男性. 湿性咳嗽を主訴に近医受診. 胸部X線写真, 胸部CTで, 左上葉S 3内側に直径約3cmの腫瘤影を認め, 精査目的に当院紹介となった. 左上葉S 3原発の肺癌を疑い, 気管支鏡検査を施行したところ, 左B 3は入口部より狭窄しており, AFI(Auto Fluorescence Imaging)(OLYMPUS社製)でマゼンダ色を呈していた. 狭窄部位に生検鉗子は挿入できず, 細胞診ブラシをB 3へ挿入し, B 3末梢から入口部にかけて検体採取を行った. 細胞診で扁平上皮癌と考えられる癌細胞が検出され, cT2aN1M0 Stage IIAと診断し, 左上葉切除術を行った. 切除標本では, 気管支壁には充実胞巣状に浸潤増殖する扁平上皮癌細胞を認めたが, S 3の結節性病変は肺胞の消失と線維化による置換を認め, 慢性間質性肺炎の病理像であった. 以上より, 術前に原発と考えられた腫瘤状陰影は, 腫瘍による気管支の閉塞に伴って生じたリポイド肺炎と診断した. 末梢の腫瘤状陰影では, 中枢側の閉塞起点の存在に注意する必要があると考えられた. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.33.3_200_2 |