15. 硬性および軟性気管支鏡にて除去し得た1歳児の気道異物の1例(第15回日本呼吸器内視鏡学会中国四国支部会)

【はじめに】硬性および軟性気管支鏡にて除去し得た1歳児の気道異物症例を経験したので, 考察を加えて報告する. 【症例】1歳, 男児. 焼き飯を食べた際激しく咳き込み, その後から喘鳴が続くため翌日近医を受診. 精査加療目的で当院紹介入院となった. 胸部CTで右中間気管支管末梢B6分岐部内腔に異物を疑わせる像があり, 硬性気管支鏡にて異物の除去を試みた. 右B6入口部付近に径数mmの食物残渣を数個認めた. 食物残渣を摘出するも喘鳴続くため, 軟性気管支鏡(XP-40)を施行. 右B10に長さ30 mmの半透明のビニール様物質を認め, 生検鉗子で把持し除去し得た. 【考察】当院では, 乳幼児の気道...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 29; no. 2; p. 121
Main Authors 村上, 斗司, 玉置, 明彦, 細川, 忍, 渡辺, 洋一, 松尾, 圭祐, 福本, 友絵, 平木, 俊吉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2007
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.29.2_121_5

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Summary:【はじめに】硬性および軟性気管支鏡にて除去し得た1歳児の気道異物症例を経験したので, 考察を加えて報告する. 【症例】1歳, 男児. 焼き飯を食べた際激しく咳き込み, その後から喘鳴が続くため翌日近医を受診. 精査加療目的で当院紹介入院となった. 胸部CTで右中間気管支管末梢B6分岐部内腔に異物を疑わせる像があり, 硬性気管支鏡にて異物の除去を試みた. 右B6入口部付近に径数mmの食物残渣を数個認めた. 食物残渣を摘出するも喘鳴続くため, 軟性気管支鏡(XP-40)を施行. 右B10に長さ30 mmの半透明のビニール様物質を認め, 生検鉗子で把持し除去し得た. 【考察】当院では, 乳幼児の気道異物は, 硬性気管支鏡にてまず異物の摘出を試み, 軟性気管支鏡は末梢の観察や処置のみに用いることにより, 重篤な合併症なく異物の除去が可能となっている. 1986年から約20年間に当院において気道異物の内視鏡的除去を行った乳幼児気道異物10例の解析を含めて報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.29.2_121_5