32.血痰を主訴とした若年女性の硬化性血管腫の1例(一般演題,第14回 日本呼吸器内視鏡学会中国四国支部会)
症例は20代前半の女性. 3ヵ月前より血痰が出現し胸部単純写真にて右上肺野に腫瘤影を指摘された. CTでは右上葉に石灰化を伴う径30mm大の境界明瞭, 内部均一な腫瘤影を認め周囲にスリガラス状陰影を伴っていた. このスリガラス状陰影は出血を反映していると考えられた. 気管支鏡検査では右上葉枝より新鮮な血性分泌物が断続的に流出していた. 気管支鏡下の組織診は行わずCTガイド下生検を行ったが腺癌との鑑別が困難であったので, 外科的切除を施行し硬化性血管腫と診断した. 硬化性血管腫は大部分が無症状であるが, 今回血痰を主訴とする硬化性血管腫の1例を経験したので, その画像的特徴も含め若干の文献的考察...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 28; no. 4; p. 321 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2006
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.28.4_321_1 |
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Summary: | 症例は20代前半の女性. 3ヵ月前より血痰が出現し胸部単純写真にて右上肺野に腫瘤影を指摘された. CTでは右上葉に石灰化を伴う径30mm大の境界明瞭, 内部均一な腫瘤影を認め周囲にスリガラス状陰影を伴っていた. このスリガラス状陰影は出血を反映していると考えられた. 気管支鏡検査では右上葉枝より新鮮な血性分泌物が断続的に流出していた. 気管支鏡下の組織診は行わずCTガイド下生検を行ったが腺癌との鑑別が困難であったので, 外科的切除を施行し硬化性血管腫と診断した. 硬化性血管腫は大部分が無症状であるが, 今回血痰を主訴とする硬化性血管腫の1例を経験したので, その画像的特徴も含め若干の文献的考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.28.4_321_1 |