29.気管支鏡検査で確定診断が得られた類上皮血管内皮腫の1例(第118回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

症例は67歳の女性. 検診の胸部X線写真で左肺野に結節影を指摘された. 近医を受診し胸部CTで両肺野に多発する小結節影を認めた. 他臓器の精査では異常を認めず, 診断目的で当院へ紹介受診となった. 当院で経気管支生検を施行したが悪性所見等認めず経過観察とした. 経過観察中に結節影の増大傾向を認めたためCTガイド下に経気管支生検を施行し, 組織学的にCD34とvimentinに陽性の腫瘍細胞を認め類上皮血管内皮種と診断した. 類上皮血管内皮腫の報告は本邦で約50例と稀な疾患である. 診断方法としては開胸生検や剖検が多い. 今回, 経気管支生検で確定診断に至った症例を経験したので若干の文献的考察を...

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Published in気管支学 Vol. 28; no. 7; p. 549
Main Authors 小山, 良, 永易, 希一, 田辺, 裕子, 土田, 敬明, 金子, 昌弘, 楠本, 昌彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2006
日本呼吸器内視鏡学会
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Summary:症例は67歳の女性. 検診の胸部X線写真で左肺野に結節影を指摘された. 近医を受診し胸部CTで両肺野に多発する小結節影を認めた. 他臓器の精査では異常を認めず, 診断目的で当院へ紹介受診となった. 当院で経気管支生検を施行したが悪性所見等認めず経過観察とした. 経過観察中に結節影の増大傾向を認めたためCTガイド下に経気管支生検を施行し, 組織学的にCD34とvimentinに陽性の腫瘍細胞を認め類上皮血管内皮種と診断した. 類上皮血管内皮腫の報告は本邦で約50例と稀な疾患である. 診断方法としては開胸生検や剖検が多い. 今回, 経気管支生検で確定診断に至った症例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.28.7_549_1