31.気管内再発を認めたmantle cell lymphomaの1例(第13回日本呼吸器内視鏡学会中国四国支部会)

症例は70歳, 男性. 平成12年に上咽頭原発の悪性リンパ腫(mantle cell lymphoma)と診断され, CHOP療法2コース及びMEPP療法2コースを施行しSDであった. その後, 大腸に再発を認め原発巣も増大を来したため, リツキサンの投与に加えて原発巣には放射線照射を行い, 病勢はコントロールされていた. 外来経過観察中, 平成16年7月22日の胸部CTにて気管前壁にポリープ様の腫瘍を認め, 7月28日に気管支内視鏡検査を施行. 気管分岐部より口側5cmの軟骨部に表面は平滑, 芋虫状で1/3周程のポリープを認めた. 当初気管原発腫瘍を疑ったが, 生検の結果はmantle ce...

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Published in気管支学 Vol. 27; no. 4; p. 340
Main Authors 藤井, 昌学, 高田, 三郎, 野上, 尚之, 別所, 昭宏, 畝川, 芳彦, 新海, 哲, 岡部, 健一, 西村, 理恵子, 寺本, 典弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2005
日本呼吸器内視鏡学会
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Summary:症例は70歳, 男性. 平成12年に上咽頭原発の悪性リンパ腫(mantle cell lymphoma)と診断され, CHOP療法2コース及びMEPP療法2コースを施行しSDであった. その後, 大腸に再発を認め原発巣も増大を来したため, リツキサンの投与に加えて原発巣には放射線照射を行い, 病勢はコントロールされていた. 外来経過観察中, 平成16年7月22日の胸部CTにて気管前壁にポリープ様の腫瘍を認め, 7月28日に気管支内視鏡検査を施行. 気管分岐部より口側5cmの軟骨部に表面は平滑, 芋虫状で1/3周程のポリープを認めた. 当初気管原発腫瘍を疑ったが, 生検の結果はmantle cell lymphomaであり, 気管内再発と診断した. 9月1日より総量40Gyの放射線治療を行い腫瘍の縮小を認めている. 悪性リンパ腫の再発において, 気管内再発は稀であり, 文献的考察を加えて報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.27.4_340_5