3.気管支鏡検査により診断した早期再燃HIV陽性ニューモシスチス肺炎の1例(第137回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は27歳男性. 入院約1年前にHIV感染症と診断(CD4+細胞472/μl, HIV-RNA0.4万copy/ml)されたが, 入院半年前より定期受診をしなくなった. 入院1週間前に発熱, 呼吸困難を認め近医受診し, ニューモシスチス肺炎(PCP)と診断. 入院3日前よりST合剤・ステロイドによる加療を開始されたが, 体幹顔面に紅斑が出現し精査加療目的で当院入院となった. 入院時CTでは両肺野全体に淡いすりガラス影を認めており, 入院後ST合剤は中止し, ペンタミジン点滴に変更した. ST合剤と併せて計3週間加療したところ, 症状, 画像・検査所見は改善し, 第21病日よりHAART療法を...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 33; no. 5; p. 371 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2011
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.33.5_371_3 |
Cover
Summary: | 症例は27歳男性. 入院約1年前にHIV感染症と診断(CD4+細胞472/μl, HIV-RNA0.4万copy/ml)されたが, 入院半年前より定期受診をしなくなった. 入院1週間前に発熱, 呼吸困難を認め近医受診し, ニューモシスチス肺炎(PCP)と診断. 入院3日前よりST合剤・ステロイドによる加療を開始されたが, 体幹顔面に紅斑が出現し精査加療目的で当院入院となった. 入院時CTでは両肺野全体に淡いすりガラス影を認めており, 入院後ST合剤は中止し, ペンタミジン点滴に変更した. ST合剤と併せて計3週間加療したところ, 症状, 画像・検査所見は改善し, 第21病日よりHAART療法を導入した. 第26病日より40℃台の発熱を認め, CTで一部嚢胞形成を伴うすりガラス~浸潤影を両肺野に認めた. 第30病日に気管支肺胞洗浄を施行し洗浄液中に多数の嚢子を認めたため, PCPの再燃と診断, ペンタミジン, アトバコン, ステロイドで再加療を行った. 治療終了後8日で再発したPCPであり, 若干の文献的考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.33.5_371_3 |