19.当院における肺野末梢小型陰影に対するCT透視下経気管支診断の現状(第29回 日本呼吸器内視鏡学会九州支部総会)

胸部CT発見末梢小型陰影の診断に対するCT透視(ガイド)下経気管支生検を, 当科では2000年4月から極細径気管支鏡を主体に迅速細胞診を併用して行っている. 検査対象はCTフォローにより生検が必要と判断された肺野末梢病巣で, 関与気管支が病巣またはその近辺に達しているX線透視下生検:困難例で, 胸膜直下充実性病変で悪性が疑われるものはCTフォローなしに検査を行った. 施行症例数97例, 99病巣, 施行回数101回, 腫瘍径5×6~36×25mm, 最大腫瘍径中央値15mm, CT透視下末梢陰影への命中率は, 全体で97例, 101回中, 48回(48%), 辺縁は35回(35%)であった....

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 28; no. 7; p. 536
Main Authors 三浦, 隆, 中城, 正夫, 廣重, 滋夫, 伊藤, 和信, 吉松, 哲史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2006
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.28.7_536_1

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Summary:胸部CT発見末梢小型陰影の診断に対するCT透視(ガイド)下経気管支生検を, 当科では2000年4月から極細径気管支鏡を主体に迅速細胞診を併用して行っている. 検査対象はCTフォローにより生検が必要と判断された肺野末梢病巣で, 関与気管支が病巣またはその近辺に達しているX線透視下生検:困難例で, 胸膜直下充実性病変で悪性が疑われるものはCTフォローなしに検査を行った. 施行症例数97例, 99病巣, 施行回数101回, 腫瘍径5×6~36×25mm, 最大腫瘍径中央値15mm, CT透視下末梢陰影への命中率は, 全体で97例, 101回中, 48回(48%), 辺縁は35回(35%)であった. 97例の最終診断は肺癌48例, 良性疾患37例, 未確診フォロー中12例で, 肺癌患者のCT透視下肺癌診断確定率は48例, 51回CT-BF検査中, 25例, 25回(49%)で, 残りの23例はVATSと経過観察で肺癌と診断された. 良性病変確診率は37例, 38回中, 17例, 17回(45%)であった. マルチスライスCTにより, 気管支鏡検査前に関与気管支のより正確な同定が可能となったが, 分岐数娘枝末梢, 中枢側末梢が病巣到達の阻害因子であり, 病巣辺縁での組織採取に極細径ファイバーでの生検では病巣組織を得られにくいため, 通常径ファイバー下に病巣辺縁からより大量の組織採取(TBLB)を一部の症例で試みている. 最近の症例も含めて, 当科におけるCT透視(ガイド)下経気管支生検の適応と問題点について検討する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.28.7_536_1