20.経気管支針生検により縦隔リンパ節への転移を確認した前立腺癌の1例(第130回日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は71歳男性. 健康診断の胸部X線にて両肺の多発結節影を指摘された. 自覚症状は認めなかった. 胸部CTにて両側肺野に多発結節影, 縦隔リンパ節腫大, 肋骨の溶骨性+造骨性変化を認めた. CEA 2.6ng/ml, CYFRA 1.4ng/ml, NSE 14.1ng/ml, CA19-9 4.2ng/ml. 画像所見より転移性腫瘍が疑われ, 全身検索施行. 腹部CTで前立腺の腫瘍を認め, 総PSA 3070.520ng/mlと高値であった. 気管支内腔には異常を認めず, 気管分岐リンパ節に対しEBUS下生検を施行した. 得られた組織はPSA陽性で, 前立腺より得られた組織と一致し, 前立...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 31; no. 6; p. 419 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2009
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.31.6_419_4 |
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Summary: | 症例は71歳男性. 健康診断の胸部X線にて両肺の多発結節影を指摘された. 自覚症状は認めなかった. 胸部CTにて両側肺野に多発結節影, 縦隔リンパ節腫大, 肋骨の溶骨性+造骨性変化を認めた. CEA 2.6ng/ml, CYFRA 1.4ng/ml, NSE 14.1ng/ml, CA19-9 4.2ng/ml. 画像所見より転移性腫瘍が疑われ, 全身検索施行. 腹部CTで前立腺の腫瘍を認め, 総PSA 3070.520ng/mlと高値であった. 気管支内腔には異常を認めず, 気管分岐リンパ節に対しEBUS下生検を施行した. 得られた組織はPSA陽性で, 前立腺より得られた組織と一致し, 前立腺癌の転移と診断した. その後, 泌尿器科にてカソデックス(R)処方されPSAは0.138mg/mlまで低下している. 前立腺癌の肺転移は稀ではないものの, 組織診断が必要となる. EBUS下生検は安全な上, 診断率が高く有用と考えられた. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.31.6_419_4 |