高度の気道狭窄を主症状とした Rerapsing polychondritis の 1 例
症例は66歳, 女性。1993年2月より嗄声と喘鳴があり近医を受診していたが, 8月13日窒息状態となったため当院へ救急入院す。緊急気管切開を行い, 切開片の病理所見で気管壁の線維化と軽度のリンパ球浸潤を認め, 特殊染色にて軟骨組織の炎症性の変性・壊死と判断され, その他に結膜炎と鞍鼻が存在したことからRelapsing polychondritisの診断基準を満たすと考えられた。CTでは気管壁の全周性の肥厚がみられ, 気管支鏡所見では気管・主気管支の扁平化, 狭窄, 軟骨輪消失, 軟骨輪の腫脹を認めいわゆる食道様内腔を呈していた。プレドニンとDDSの投与を行ったが気管支鏡所見とCT所見の改善...
Saved in:
Published in | 気管支学 Vol. 17; no. 5; pp. 421 - 425 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
1995
日本気管支学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 症例は66歳, 女性。1993年2月より嗄声と喘鳴があり近医を受診していたが, 8月13日窒息状態となったため当院へ救急入院す。緊急気管切開を行い, 切開片の病理所見で気管壁の線維化と軽度のリンパ球浸潤を認め, 特殊染色にて軟骨組織の炎症性の変性・壊死と判断され, その他に結膜炎と鞍鼻が存在したことからRelapsing polychondritisの診断基準を満たすと考えられた。CTでは気管壁の全周性の肥厚がみられ, 気管支鏡所見では気管・主気管支の扁平化, 狭窄, 軟骨輪消失, 軟骨輪の腫脹を認めいわゆる食道様内腔を呈していた。プレドニンとDDSの投与を行ったが気管支鏡所見とCT所見の改善は見られなかった。気管分岐部直上に達する長めの気管カニューレを装着し, 在宅酸素療法を行って約1年後の現在まで外来経過観察中である。 |
---|---|
ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.17.5_421 |