8.肺気腫に合併した続発性難治性気胸に対しEWSの気管支充填術が奏効した3症例(第80回 日本呼吸器内視鏡学会近畿支部会)

【症例1】89歳男性. 49歳と84歳の時に気胸の既往歴あり. 84歳時の気胸の際には, 難治性のためトロッカーの抜去までに6ケ月の期間を要した. 今回胸腔ドレーン持続吸引を約2ヶ月続けたがエアーリークが続くため, 気管支充填術を施行した. 【症例2】64歳男性. 脊髄小脳変性症にて寝たきりの状態. 胸腔ドレーンを2本留置し持続吸引を行うがエアーリークが続くため, 持続吸引開始18日後に気管支充填術を施行した. 【症例3】84歳男性. 気管支喘息, 糖尿病, 前立腺癌の既往あり. 胸腔ドレーン持続吸引を開始するもエアーリークが続くため, 持続吸引開始13日後に気管支充填術を施行した. 【考察】...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 29; no. 1; p. 63
Main Authors 濱中, 有理, 矢野, 幸洋, 花岡, 義行, 二重, 隆史, 長谷川, 太郎, 椿尾, 忠博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2007
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.29.1_63_2

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Summary:【症例1】89歳男性. 49歳と84歳の時に気胸の既往歴あり. 84歳時の気胸の際には, 難治性のためトロッカーの抜去までに6ケ月の期間を要した. 今回胸腔ドレーン持続吸引を約2ヶ月続けたがエアーリークが続くため, 気管支充填術を施行した. 【症例2】64歳男性. 脊髄小脳変性症にて寝たきりの状態. 胸腔ドレーンを2本留置し持続吸引を行うがエアーリークが続くため, 持続吸引開始18日後に気管支充填術を施行した. 【症例3】84歳男性. 気管支喘息, 糖尿病, 前立腺癌の既往あり. 胸腔ドレーン持続吸引を開始するもエアーリークが続くため, 持続吸引開始13日後に気管支充填術を施行した. 【考察】EWSの気管支充填術は呼吸機能の悪いCOPD患者にも比較的低侵襲で行え, 治療日数の短縮が期待できる. 充填が困難な部位や不十分な場合においてはフィブリン糊の充填や胸膜癒着術を併用することにより奏効する場合がある. 充填したシリコンは可能な限り抜去した方が望ましい.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.29.1_63_2