44.局所麻酔下気管支鏡にて切除し得た気管内軟骨性過誤腫の1例(第17回日本呼吸器内視鏡学会中国四国支部会)
55歳男性. 検診にて胸部異常陰影を指摘されたため前医を受診. 胸部CT検査にて左主気管支内に腫瘤陰影を指摘され, 気管支鏡検査でポリープ状の腫瘤を認めたために治療目的で当院紹介となった. 入院後, 気管支鏡検査で左主気管支に可動性のある有茎性の腫瘤を認め, 生検にて軟骨性過誤腫と診断された. CT画像や内視鏡所見より内視鏡で切除可能と判断し, 局所麻酔下気管支鏡で高周波スネアを用いて切除を行った. なお, 切除後に熱凝固も行った. 切除は出血などの合併症もなく, 短時間で終了した. その後のフォローでも再発を認めなかった. 気管内過誤腫は術前の診断率が低いことから従来は肺葉切除を含めた外科的...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 31; no. 3; p. 179 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2009
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.31.3_179_2 |
Cover
Summary: | 55歳男性. 検診にて胸部異常陰影を指摘されたため前医を受診. 胸部CT検査にて左主気管支内に腫瘤陰影を指摘され, 気管支鏡検査でポリープ状の腫瘤を認めたために治療目的で当院紹介となった. 入院後, 気管支鏡検査で左主気管支に可動性のある有茎性の腫瘤を認め, 生検にて軟骨性過誤腫と診断された. CT画像や内視鏡所見より内視鏡で切除可能と判断し, 局所麻酔下気管支鏡で高周波スネアを用いて切除を行った. なお, 切除後に熱凝固も行った. 切除は出血などの合併症もなく, 短時間で終了した. その後のフォローでも再発を認めなかった. 気管内過誤腫は術前の診断率が低いことから従来は肺葉切除を含めた外科的治療が主流であったが, 最近は気管支鏡下治療(Nd-YAGレーザーや高周波スネアなど)も増加している. 肺過誤腫の悪性化の報告はまれであり, 治療としてはより侵襲の小さい方法が選択されるべきであると考えられた. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.31.3_179_2 |