20.術後7年目に肺転移で再発した子宮平滑筋肉腫をEBUS-TBNAにて診断した1例(第131回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は, 77歳女性. 7年前に子宮卵巣摘出術の既往がある. 胸部X線にて右中肺野に腫瘤影を認められ紹介受診された. 7カ月前のX線には異常はなかった. 胸部CTで右肺S 6に径30mmの中間幹に接した腫瘤があり, EBUS-TBNAを施行しSFTが疑われた. PETで同部位にSUVmax=5.9と高度のFDG集積が認められた. それ以外の集積を認めなかったため, 当院呼吸器外科にて腫瘍切除術が施行された. 手術検体は子宮平滑筋肉腫と診断された. その後家族より7年前の手術が子宮平滑筋肉腫で, 本人には未告知であったとの情報を得て標本を取り寄せたところ同一の組織であった. 子宮平滑筋肉腫は稀な...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 32; no. 1; p. 95 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2010
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.32.1_95_4 |
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Summary: | 症例は, 77歳女性. 7年前に子宮卵巣摘出術の既往がある. 胸部X線にて右中肺野に腫瘤影を認められ紹介受診された. 7カ月前のX線には異常はなかった. 胸部CTで右肺S 6に径30mmの中間幹に接した腫瘤があり, EBUS-TBNAを施行しSFTが疑われた. PETで同部位にSUVmax=5.9と高度のFDG集積が認められた. それ以外の集積を認めなかったため, 当院呼吸器外科にて腫瘍切除術が施行された. 手術検体は子宮平滑筋肉腫と診断された. その後家族より7年前の手術が子宮平滑筋肉腫で, 本人には未告知であったとの情報を得て標本を取り寄せたところ同一の組織であった. 子宮平滑筋肉腫は稀な疾患であるが早期に血行性転移をきたしやすく予後は不良である. 肺転移は頻度が高いものの, 長期生存での再発例は報告例が少ない. 本症例はEBUSによる針生検にて, 低侵襲で術前に診断をすることができた1例として報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.32.1_95_4 |