リンパ球の電気化学的応答に関する基礎的研究

リンパ球(TおよびBリンパ球), Raji細胞, 免疫複合体(IC), suppressor soluble factor (SSF)の電気化学的応答をサイクリックボルタンメトリ―で検討した結果, これらの細胞群はelectroactiveであることがわかった。このときの電気化学的応答の大きさ(還元反応のピーク電流値, ip)は細胞数とともに増加し, また細胞数が同じであっても細胞の種類によってそのipが異なることがわかった。また, 抑制力の異なるSSFは異なるipを与えた。さらに, Raji細胞とaggregated human IgGとの反応によって生成したICのipは, Raji細胞のみ...

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Published in人工臓器 Vol. 13; no. 2; pp. 952 - 955
Main Authors 大坂, 武男, 友藤, 誠, 小山, 昇, 早坂, 勇太郎, 太田, 和夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人工臓器学会 1984
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Summary:リンパ球(TおよびBリンパ球), Raji細胞, 免疫複合体(IC), suppressor soluble factor (SSF)の電気化学的応答をサイクリックボルタンメトリ―で検討した結果, これらの細胞群はelectroactiveであることがわかった。このときの電気化学的応答の大きさ(還元反応のピーク電流値, ip)は細胞数とともに増加し, また細胞数が同じであっても細胞の種類によってそのipが異なることがわかった。また, 抑制力の異なるSSFは異なるipを与えた。さらに, Raji細胞とaggregated human IgGとの反応によって生成したICのipは, Raji細胞のみのときのそれよりも大きいことがわかった。患者血液中の各種リンパ球の直接電気化学的monitoring, ICの電気化学的検出, あるいはSSFの抑制力の電気化学的評価などにおいて, 上記の知見は役に立つものと思われる。
ISSN:0300-0818
1883-6097
DOI:10.11392/jsao1972.13.952