25.肺癌診断における気管支洗浄液と気管支鏡検査後の喀痰細胞診の陽性率の検討(第115回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会(記録))

喀痰,気管支洗浄液の細胞診における診断意義について検討する.症例は,当院にて過去3年以内に肺癌の疑いで気管支鏡検査が施行されたものの中から,気管支洗浄と同時に喀痰細胞診を施行し,いずれかまたは両者でclassVと診断された20例である.内訳は腺癌が11例,扁平上皮癌が6例,小細胞癌が1例,組織型不明が2例であった.喀痰,気管支洗浄液ともにclassVであった症例は9例(45%),喀痰細胞診のみが8例(40%),気管支洗浄液のみが3例(15%)であった.また,気管支洗浄液でclassVであった12例中,喀痰細胞診がclassVであった症例は8例(66%)に対し,喀痰細胞診でclassVであった1...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 28; no. 2; p. 136
Main Authors 臼井, 裕, 鵜浦, 康司, 大谷, 義夫, 冨島, 裕, 宮崎, 泰成, 小山, 信之, 磯貝, 進, 安井, 牧人, 古家, 正, 三宅, 修司, 吉澤, 靖之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2006
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.28.2_136_3

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Summary:喀痰,気管支洗浄液の細胞診における診断意義について検討する.症例は,当院にて過去3年以内に肺癌の疑いで気管支鏡検査が施行されたものの中から,気管支洗浄と同時に喀痰細胞診を施行し,いずれかまたは両者でclassVと診断された20例である.内訳は腺癌が11例,扁平上皮癌が6例,小細胞癌が1例,組織型不明が2例であった.喀痰,気管支洗浄液ともにclassVであった症例は9例(45%),喀痰細胞診のみが8例(40%),気管支洗浄液のみが3例(15%)であった.また,気管支洗浄液でclassVであった12例中,喀痰細胞診がclassVであった症例は8例(66%)に対し,喀痰細胞診でclassVであった17例中,気管支洗浄液classVであったのは9例(53%)であった.【まとめ】気管支洗浄液のみの陽性率は喀痰に比べ低く,気管支洗浄で診断がつかない症例でも,喀痰細胞診を同時併用することで診断率を向上させた.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.28.2_136_3