教師の教科指導学習動機と学習方略,授業力の自己認知との関連――教員免許状更新講習参加者を対象として

「問題と目的」 教師は資質能力の向上のために日々, 学び続けている. このような教師の学びについて, 三和・外山(2015)は動機づけの観点から検討した. この研究では, 教師の教科指導について学ぶ動機づけを"内発的動機づけ", "子ども志向", "熟達志向", "承認・比較志向", "義務感", "無関心"に分類した. また, 三和・外山(2016, 2018)では, 教師の動機づけと教師の授業力の自己認知との関連を検討し, 特に子ども志向や熟達志向といった動機づけが授業力...

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Published inパーソナリティ研究 Vol. 28; no. 1; pp. 80 - 83
Main Authors 外山, 美樹, 三和, 秀平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本パーソナリティ心理学会 01.07.2019
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Summary:「問題と目的」 教師は資質能力の向上のために日々, 学び続けている. このような教師の学びについて, 三和・外山(2015)は動機づけの観点から検討した. この研究では, 教師の教科指導について学ぶ動機づけを"内発的動機づけ", "子ども志向", "熟達志向", "承認・比較志向", "義務感", "無関心"に分類した. また, 三和・外山(2016, 2018)では, 教師の動機づけと教師の授業力の自己認知との関連を検討し, 特に子ども志向や熟達志向といった動機づけが授業力の自己認知と関連することを示した. しかし, このような関連については, 動機づけが直接的に授業力の自己認知を予測しているのではなく, 媒介要因が存在することが考えられる. 例えば, 学生を対象とした研究において, 学習動機づけと成績との関連を学習方略が媒介するといった結果が示されている(e.g., 堀野・市川, 1997). 本研究では教師の使用する学習方略に着目して, その媒介の効果について検討する.
ISSN:1348-8406
1349-6174
DOI:10.2132/personality.28.1.2