小児用の経口製剤:Acceptability and palatability

「はじめに」子どもはたいていの場合, 好みに合わない薬であれば飲むことを拒むものである. しかし, 薬を服用しなければ治療が困難となり最悪の場合, 生命に係わる事態を招きかねない. また, 経口製剤の使用ができない場合, 注射による治療が必要となり, 多くのストレスを子どもに, さらには介護者に与える結果となる. 「小児医療における服薬の難しさ」乳幼児における経口製剤としては, 錠剤等の固形製剤よりもシロップ剤や懸濁剤といった液剤が一般的と考えられる. しかしながら, 液剤には溶解性, 味, 携帯性及び保存条件等の種々の問題点が挙げられる. 近年, World Health Organizat...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 135; no. 2; pp. 245 - 247
Main Author 小嶋, 純
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.02.2015
日本薬学会
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Summary:「はじめに」子どもはたいていの場合, 好みに合わない薬であれば飲むことを拒むものである. しかし, 薬を服用しなければ治療が困難となり最悪の場合, 生命に係わる事態を招きかねない. また, 経口製剤の使用ができない場合, 注射による治療が必要となり, 多くのストレスを子どもに, さらには介護者に与える結果となる. 「小児医療における服薬の難しさ」乳幼児における経口製剤としては, 錠剤等の固形製剤よりもシロップ剤や懸濁剤といった液剤が一般的と考えられる. しかしながら, 液剤には溶解性, 味, 携帯性及び保存条件等の種々の問題点が挙げられる. 近年, World Health Organization(WHO)では幼児に対して経口固形製剤を処方することが好ましいとしている. 液剤に変わる製剤として, 幼児に服薬させることのできる新しいタイプの経口固形製剤, 小さい錠剤(Mini-tablets)が提案されている.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.14-00228-4