フィジカルアセスメントの技術教育から芽生える薬術のための薬学部の研究支援の必要性

「1. はじめに」現在, フィジカルアセスメント技術は薬剤師や薬学部に受け入れられ普及しつつある. その理由として, フィジカルアセスメントを行うことにより薬剤師は目の前の患者に対し重大な副作用の回避や薬効の評価を行えるようになり, 薬剤師は患者や他の医療スタッフから大いに信頼されることになる. しかし, フィジカルアセスメントはそれだけに留まらず, 薬剤師の知識に頼った医療を根底から変える可能性を有しているのかもしれない. そこで, われわれは薬剤師や薬学生がフィジカルアセスメントを学び実践することにより生じる薬術(薬学独自の研究成果を基に創られた新技術のことで, 薬学的診断法とそれに基づく...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 135; no. 2; pp. 185 - 188
Main Authors 髙村, 徳人, 徳永, 仁, 緒方, 賢次, 瀬戸口, 奈央
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.02.2015
日本薬学会
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Summary:「1. はじめに」現在, フィジカルアセスメント技術は薬剤師や薬学部に受け入れられ普及しつつある. その理由として, フィジカルアセスメントを行うことにより薬剤師は目の前の患者に対し重大な副作用の回避や薬効の評価を行えるようになり, 薬剤師は患者や他の医療スタッフから大いに信頼されることになる. しかし, フィジカルアセスメントはそれだけに留まらず, 薬剤師の知識に頼った医療を根底から変える可能性を有しているのかもしれない. そこで, われわれは薬剤師や薬学生がフィジカルアセスメントを学び実践することにより生じる薬術(薬学独自の研究成果を基に創られた新技術のことで, 薬学的診断法とそれに基づく薬物投与法からなる)創出への可能性についての見解を述べる. さらに, 薬術創出を加速させるための戦略についても言及する. 「2. フィジカルアセスメントを実習に導入した効果」われわれは, フィジカルアセスメント技術は患者に対し薬効の評価や重大な副作用の回避だけに役立つわけではないと考えている.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.14-00201-5