薬学的な総合判断力に基づく薬物モニタリングの実践

「はじめに」平成24年度調剤報酬改定及び薬剤関連の診療報酬改定において, 薬剤師が病棟において病院勤務医等の負担軽減及び薬物療法の有効性, 安全性の向上に資する薬剤関連業務(病棟薬剤業務)を実施していることが, 病棟薬剤業務実施加算の算定要件とされている. この要件には, 薬剤師の勤務医等の負担軽減等に資する業務や他の医療スタッフからの相談応需が含まれる. 薬剤師が薬学的な知識・技能・態度を駆使して薬物療法の有効性, 安全性の向上に資するためには, 患者の病態変化を把握して, 薬物治療の効果及び副作用を評価できることが必要である. すなわち, 薬学的知識に基づく薬物療法の評価と適切な薬物療法の...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 135; no. 2; pp. 169 - 174
Main Author 片山, 歳也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.02.2015
日本薬学会
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Summary:「はじめに」平成24年度調剤報酬改定及び薬剤関連の診療報酬改定において, 薬剤師が病棟において病院勤務医等の負担軽減及び薬物療法の有効性, 安全性の向上に資する薬剤関連業務(病棟薬剤業務)を実施していることが, 病棟薬剤業務実施加算の算定要件とされている. この要件には, 薬剤師の勤務医等の負担軽減等に資する業務や他の医療スタッフからの相談応需が含まれる. 薬剤師が薬学的な知識・技能・態度を駆使して薬物療法の有効性, 安全性の向上に資するためには, 患者の病態変化を把握して, 薬物治療の効果及び副作用を評価できることが必要である. すなわち, 薬学的知識に基づく薬物療法の評価と適切な薬物療法の提案が要求される. そのためには, 病態と薬物治療に関する知識や情報を対象患者に適合させ, 総合的に判断する能力が薬剤師に必要であると考える. したがって, 本稿では薬学的な総合判断力に基づく薬物モニタリングの実践について述べたい.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.14-00201-2