脳卒中片麻痺患者に対する下肢ボツリヌス療法および理学療法後の歩行能力改善に影響を及ぼす身体的因子

〔目的〕ボツリヌス療法および理学療法介入後における歩行能力改善率と身体的因子の関係性を調査し,治療の有効性が高い症例の身体的特徴を明らかにすること.〔対象と方法〕慢性期脳卒中患者41例を対象とした.A型ボツリヌス毒素製剤を下腿の痙縮筋に計300単位投与した後,理学療法を4週間実施した.統計は,介入後の歩行速度改善率と介入前の各データとの相関を求めた.〔結果〕歩行速度改善率は,MAS,BBS,歩行速度,歩行形態,重複歩距離との間に有意な相関が認められた.〔結語〕ボツリヌス療法および理学療法併用による歩行速度の改善には,介入前の痙縮が著明で歩行能力が低い症例に有効性が高いことが示唆された....

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Published inRigaku ryoho kagaku Vol. 31; no. 6; pp. 841 - 845
Main Authors 藤田, 和樹, 堀, 秀昭, 小林, 康孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Tokyo 理学療法科学学会 01.01.2016
Japan Science and Technology Agency
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Summary:〔目的〕ボツリヌス療法および理学療法介入後における歩行能力改善率と身体的因子の関係性を調査し,治療の有効性が高い症例の身体的特徴を明らかにすること.〔対象と方法〕慢性期脳卒中患者41例を対象とした.A型ボツリヌス毒素製剤を下腿の痙縮筋に計300単位投与した後,理学療法を4週間実施した.統計は,介入後の歩行速度改善率と介入前の各データとの相関を求めた.〔結果〕歩行速度改善率は,MAS,BBS,歩行速度,歩行形態,重複歩距離との間に有意な相関が認められた.〔結語〕ボツリヌス療法および理学療法併用による歩行速度の改善には,介入前の痙縮が著明で歩行能力が低い症例に有効性が高いことが示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.31.841