青年期における脈波速度と交感神経活動との関連およびその性差

〔目的〕生活習慣病危険因子の関与の比較的少ない青年期において,血管硬化度に関わる血圧および自律神経活動の関連性を明らかにする.〔対象と方法〕健常大学生男女99名(男性59名,女性40名,平均年齢19 ± 1.4歳)に対し,身体組成,brachial-ankle Pulse Wave Velocity(以下,PWV),中心血圧および心拍変動による自律神経活動を測定した.〔結果〕男女とも血圧はPWVと有意な正の相関を示すが,自律神経指標とは有意な関連性を認めなかった.PWVは,男性では交感神経活動指標が正の,副交感神経活動指標が負の関連を示したが,女性ではいずれの指標とも有意な相関は示さなかった....

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Published inRigaku ryoho kagaku Vol. 32; no. 2; pp. 273 - 278
Main Authors 細谷, 志帆, 佐藤, 洋一郎, 河口, 明人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Tokyo 理学療法科学学会 01.01.2017
Japan Science and Technology Agency
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Summary:〔目的〕生活習慣病危険因子の関与の比較的少ない青年期において,血管硬化度に関わる血圧および自律神経活動の関連性を明らかにする.〔対象と方法〕健常大学生男女99名(男性59名,女性40名,平均年齢19 ± 1.4歳)に対し,身体組成,brachial-ankle Pulse Wave Velocity(以下,PWV),中心血圧および心拍変動による自律神経活動を測定した.〔結果〕男女とも血圧はPWVと有意な正の相関を示すが,自律神経指標とは有意な関連性を認めなかった.PWVは,男性では交感神経活動指標が正の,副交感神経活動指標が負の関連を示したが,女性ではいずれの指標とも有意な相関は示さなかった.〔結語〕男女とも血圧とPWVは関わっているが,男性では交感神経活動が血圧とは独立してPWVに関わっていた.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.32.273