小学生と親を対象とした煮干しだしと風味調味料だしに対するだしの好みとうま味の知覚との関係
「緒言」現在の一般家庭や食品産業では, 伝統的なかつおぶしや煮干し, 昆布などの天然材料から煮出しただしよりも風味調味料が和風だしの材料として利用されることが多い1,2). 風味調味料とは「調味料(アミノ酸等)および風味原料(かつお節や煮干し, 昆布, 貝柱, 乾しいたけなどの粉末または抽出濃縮物)に砂糖類, 食塩等を加え, 乾燥し, 粉末状や顆粒状にしたものであって, 調理の際, 風味原料の香りおよび味を付与するものをいう」3)と定義された調味料の一種である. 和風だしは, グルタミン酸やイノシン酸等によるうま味成分を特徴とする4,5). 煮干しの風味が付与された風味調味料を用いて調製しただ...
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Published in | 栄養学雑誌 Vol. 67; no. 3; pp. 99 - 106 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
2009
日本栄養改善学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0021-5147 1883-7921 |
DOI | 10.5264/eiyogakuzashi.67.99 |
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Summary: | 「緒言」現在の一般家庭や食品産業では, 伝統的なかつおぶしや煮干し, 昆布などの天然材料から煮出しただしよりも風味調味料が和風だしの材料として利用されることが多い1,2). 風味調味料とは「調味料(アミノ酸等)および風味原料(かつお節や煮干し, 昆布, 貝柱, 乾しいたけなどの粉末または抽出濃縮物)に砂糖類, 食塩等を加え, 乾燥し, 粉末状や顆粒状にしたものであって, 調理の際, 風味原料の香りおよび味を付与するものをいう」3)と定義された調味料の一種である. 和風だしは, グルタミン酸やイノシン酸等によるうま味成分を特徴とする4,5). 煮干しの風味が付与された風味調味料を用いて調製しただし(以下, 風味調味料だし)のグルタミン酸含量は, 天然の煮干しだし(以下, 煮干しだし)よりも11.8倍多く, イノシン酸含量は, 煮干しだしの方が風味調味料だしよりも4.7倍多いことから, 煮干しだしと風味調味料だしの間にはアミノ酸や核酸含量が大きく違うことが明らかである6). |
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ISSN: | 0021-5147 1883-7921 |
DOI: | 10.5264/eiyogakuzashi.67.99 |