レーザ医療機器の取扱い通知に関する解説と市販後の留意点

産学官において意見交換を繰り返した成果として,薬生機審発0629第4号通知「レーザ医療機器の承認申請の取扱いについて」が発出された.この通知は,治験不要となる仕様の範囲を通知したものではなく,レーザメス以外の製品も含めた開発の指針となる点に新規性があり,主に,非臨床評価項目,使用目的及び臨床試験の要否の考え方がまとめられている.本通知を解釈するにあたり,特に,既承認品との差分を非臨床試験によって評価可能か否かを判断する際には,独立行政法人医薬品医療機器総合機構と相談することを勧める.また,上記通知の対象外である市販後の安全対策は医療機器にとって重要であり,承認審査における論点の一つとなる.特に...

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 41; no. 1; pp. 31 - 36
Main Author 金田, 悠拓
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会 15.04.2020
日本レーザー医学会
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ISSN0288-6200
1881-1639
DOI10.2530/jslsm.jslsm-41_0002

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Summary:産学官において意見交換を繰り返した成果として,薬生機審発0629第4号通知「レーザ医療機器の承認申請の取扱いについて」が発出された.この通知は,治験不要となる仕様の範囲を通知したものではなく,レーザメス以外の製品も含めた開発の指針となる点に新規性があり,主に,非臨床評価項目,使用目的及び臨床試験の要否の考え方がまとめられている.本通知を解釈するにあたり,特に,既承認品との差分を非臨床試験によって評価可能か否かを判断する際には,独立行政法人医薬品医療機器総合機構と相談することを勧める.また,上記通知の対象外である市販後の安全対策は医療機器にとって重要であり,承認審査における論点の一つとなる.特に,レーザ医療機器に関しては,安全管理者の選定や安全管理区域の設定といった特有の安全対策が必要であることに留意しなければならない.引き続き,レーザ医療機器に係る医療現場における課題解決に向けて,産学官での継続的な議論と密な連携が重要である.
ISSN:0288-6200
1881-1639
DOI:10.2530/jslsm.jslsm-41_0002