表面滑沢材 (ナノコートラボ) を応用したリテーナー義歯の臨床

前歯部へのインプラント埋入や骨造成を行った症例においては, 審美的回復を目的として義歯を装着する場合がある.このような外科的処置の直後, 義歯床による外的刺激は出来る限り避けるべきであり, そのため義歯床内面をリリーフすることが行われてきた.しかし, たとえリリーフを行ったとしても, 間接的な刺激が粘膜面に加わることは考えられる.そこで粘膜支持ではないリテーナー義歯が近年用いられ, 臨床に応用されてきた. 従来のリテーナー義歯では, リテーナーと人工歯部の接着に透明色の即時重合レジンが用いられてきたが, 接着部分の変色など問題点が指摘されている.著者らは人工歯の接着部分に表面滑沢材を用いてリテ...

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Published inDental Medicine Research Vol. 28; no. 2; pp. 111 - 115
Main Authors 後藤, 大介, 真鍋, 真人, 内田, 圭一郎, 津田, 一, 山口, 昌治, 木下, 芳樹, 樋口, 大輔, 鍛治田, 忠彦, 松橋, 谷千代, 尾関, 雅彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 昭和大学・昭和歯学会 2008
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ISSN1882-0719
2186-540X
DOI10.7881/dentalmedres2008.28.111

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Summary:前歯部へのインプラント埋入や骨造成を行った症例においては, 審美的回復を目的として義歯を装着する場合がある.このような外科的処置の直後, 義歯床による外的刺激は出来る限り避けるべきであり, そのため義歯床内面をリリーフすることが行われてきた.しかし, たとえリリーフを行ったとしても, 間接的な刺激が粘膜面に加わることは考えられる.そこで粘膜支持ではないリテーナー義歯が近年用いられ, 臨床に応用されてきた. 従来のリテーナー義歯では, リテーナーと人工歯部の接着に透明色の即時重合レジンが用いられてきたが, 接着部分の変色など問題点が指摘されている.著者らは人工歯の接着部分に表面滑沢材を用いてリテーナー義歯を製作し, 良好な結果を得たので, 今回その製作方法を中心に報告する.
ISSN:1882-0719
2186-540X
DOI:10.7881/dentalmedres2008.28.111