一般的・個人的自由意志尺度 (Free Will and Determinism Scale: FWDS) 日本語版の作成

「目的」自由意志とは自分の理由や欲求にそって行為を選択する能力を意味しており, この信念は個人の人間観や社会の道徳実践を支える重要な基盤となっている(渡辺・太田・唐沢, 2015). そのため, 自由意志信念に関する心理学的な研究が近年盛んにおこなわれており, そのなかで自由意志信念の構造をとらえ, 測定するための尺度作成が重要な課題となっている. このような尺度作成の試みは欧米を中心に複数なされているが, なかでももっとも引用数が多いのはFAD+(Free Will and Determinism Plus Scale; Paulhus & Carey, 2011)とFWDS (Fr...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inパーソナリティ研究 Vol. 24; no. 3; pp. 228 - 231
Main Authors 松本, 龍児, 唐沢, かおり, 太田, 紘史, 渡辺, 匠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本パーソナリティ心理学会 2016
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1348-8406
1349-6174
DOI10.2132/personality.24.228

Cover

More Information
Summary:「目的」自由意志とは自分の理由や欲求にそって行為を選択する能力を意味しており, この信念は個人の人間観や社会の道徳実践を支える重要な基盤となっている(渡辺・太田・唐沢, 2015). そのため, 自由意志信念に関する心理学的な研究が近年盛んにおこなわれており, そのなかで自由意志信念の構造をとらえ, 測定するための尺度作成が重要な課題となっている. このような尺度作成の試みは欧米を中心に複数なされているが, なかでももっとも引用数が多いのはFAD+(Free Will and Determinism Plus Scale; Paulhus & Carey, 2011)とFWDS (Free Will and Determinism Scale; Rakos, Laurene, Skala, & Slane, 2008)の2つである. FAD+は自由意志と決定論に関する信念を個別に測定できるという利点があり, すでに日本語版の尺度が作成されている(e.g., 渡辺・櫻井・綿村・唐沢2014).
ISSN:1348-8406
1349-6174
DOI:10.2132/personality.24.228